3メーカーの聖地巡り (静岡県磐田市・浜松市)


ヤマハコミュニケーションプラザからスズキ歴史館、そして本田宗一郎ものづくり伝承館へ

3館の外観。どこも入場無料、そして写真撮影もOK。ライダーなら一度は訪れておきたい「聖地」かも
3館の外観。どこも入場無料、そして写真撮影もOK。ライダーなら一度は訪れておきたい「聖地」かも

静岡県磐田市のヤマハ発動機本社内にある企業博物館「ヤマハコミュニケーションプラザ」、浜松市中央区のスズキ本社前にある企業博物館「スズキ歴史館」、そしてホンダ創業者の業績を紹介する浜松市天竜区の「本田宗一郎ものづくり伝承館」は、それぞれヤマハ党、スズキ党、ホンダ党にとって聖地とも言える場所。もちろん他メーカーのバイクオーナーでも、3館ともバイク関係の展示いっぱいで楽しく見学できます。名古屋から割と近い距離にあるし、無料だし、この冬、一気に3メーカーの聖地巡りをしてしまうのもアリ。暖かいウエアを着込んで出かけてみてください。


おすすめコース

名古屋からなら、まずは名古屋ICから東名高速道路に乗って静岡方面へ。100kmほど東進して磐田ICで東名高速道路を降りたら4kmほど南下し、最初にヤマハコミュニケーションプラザへ。50分ほど見学したら次は26kmほど離れたスズキ歴史館へ。R1経由で西に戻り、天竜川を渡って浜松市中央区にあるスズキ本社まで走れば、その目の前がスズキ歴史館。スズキ歴史館を40分ほど見学し、最後は35kmほど離れた浜松市天竜区の本田宗一郎ものづくり伝承館まで北上。伝承館を30分ほど見学したら、帰りは5kmほど南にある浜松浜北ICから新東名高速道路に入って名古屋に戻るというコース。往復約310km。


浜名湖サービスエリアを出て浜名湖を渡る
浜名湖サービスエリアを出て浜名湖を渡る

日が短い冬期は東名高速で一気に

3館を1日で巡りたいので、時短のために東名高速道路を使って静岡へ。浜松市や磐田市は冬期でも比較的温暖な地域なので、思ったほど寒くはないです。ただし、年中風が強い地域だし、高速道路ではずっと風に当たり続けるのでやはり防風・防寒対策は念入りに。途中、浜名湖サービスエリアで休憩して体を温め、あとは一気に磐田ICまで高速を飛ばします。磐田ICを出て4kmほど南下すれば、最初の目的地のヤマハコミュニケーションプラザに到着。

R1の浜名大橋から眺める遠州灘の風景
R1の浜名大橋から眺める遠州灘の風景

風景を楽しみたいなら下道で

高速道路は料金がかかるし、景色も単調でつまらないというライダーは下道で。R23で愛知県を横断し、静岡県湖西市でR1に入って浜松市に向かいます。R1の浜名大橋を走っていると、目の前に遠州灘と砂浜の美しい風景が現れて感動。普段海を見慣れていないナゴヤンライダーに新鮮です。この下道ルートなら一番近いスズキ歴史館から聖地巡りをスタート。ちなみに、浜松市街地の道は慣れていないと分かりにくいのでスマホのナビなどを活用してください。

人気のヤマハコミュニケーションプラザ

ヤマハコミュニケーションプラザはヤマハ発動機本社の敷地内にあって、周囲はヤマハの工場などがいっぱい。ここがヤマハの企業博物館ということで外国人旅行者からも人気の場所です。バイクをプラザ前の無料二輪駐車場に停めて館内に入ると、そこはまるでモーターショーのような雰囲気。ヤマハ発動機の製品第1号のYA-1から懐かしい80年代のRZ250、そして最新のモデルまでヤマハのバイクがぎっしりと展示されていて、時間を忘れて眺めてしまいます。歴代のGPマシンも展示され、レースファンも興味津々。


スズキの歩みが分かるスズキ歴史館

浜松市中央区にあるスズキ歴史館は、スズキ本社のすぐ目の前にあるのでまずはスズキ本社を目指してGO! ただし、今回の3館の中でスズキ歴史館のみ予約が必要なので、事前に来館日時を決めてネットで予約(TELでも可)しておいてください。ちなみに来館時間は少しぐらいずれても大丈夫だし、予約は当日でも取れることが多いです。バイクをスズキ歴史館の無料駐車場に停め、予約済みのQRコードを受付に提示して見学スタート。二輪と四輪メーカーのスズキらしくクルマの展示も多いですが、初期からのスズキバイクが年代順に展示されていて、ライダーも満足の内容です。


ホンダ創業者を知る本田宗一郎ものづくり伝承館

スズキ歴史館を出てR1で東へ進み、天竜川の左岸道路で北上して、ホンダ創業者である本田宗一郎の出身地・浜松市天竜区へ。天竜区二俣町にある旧・二俣町役場が本田宗一郎ものづくり伝承館です。ここは他の2館と違ってバイクよりも人物に焦点が当てられているのでバイク展示は少なめ。本田宗一郎が開発に関わった古い車両を中心に、ホンダコレクションホール所有のバイクが展示されています。また、ライダーよりも一般客の方が多いですが、ホンダ党ならやはり一度は訪問しておきたいスポットです。



3館で見つけた
赤トンボの愛称で呼ばれたYA-1(1955年)。ヤマハ発動機の製品第1号
赤トンボの愛称で呼ばれたYA-1(1955年)。ヤマハ発動機の製品第1号
ロータリーエンジンを搭載したスズキのRE-5(1974年)。バイク工業史に残る存在
ロータリーエンジンを搭載したスズキのRE-5(1974年)。バイク工業史に残る存在
伝承館でASIMOがお出迎え。本物だが中身の機械は抜いてある
伝承館でASIMOがお出迎え。本物だが中身の機械は抜いてある


スズキ歴史館の「わが家のフロンテ」。映画・ALWAYS 三丁目の夕日のセットのような見せ方が楽しい
スズキ歴史館の「わが家のフロンテ」。映画・ALWAYS 三丁目の夕日のセットのような見せ方が楽しい

開館日をチェックして一気に

本田宗一郎ものづくり伝承館を見学したら、5kmほど南に浜松浜北ICがあるので、ここから新東名高速道路に乗って名古屋へ戻るのが便利です。日が暮れると途端に寒くなるので、帰りも時短の高速道路使用がおすすめ。3館をハシゴするとなると少し慌ただしい行程になってしまいますが、名古屋エリアに近い位置に3館ともあるので十分日帰りツーリングが可能です。

なお、開館日がそれぞれ異なっているので、ネットで開館日カレンダー等をチェックして3館を一気に回れる日を狙ってみてください。


GP250マシンのRD56(1965年)など、歴代のヤマハレーシングマシンがぎっしり。ヤマハコミュニケーションプラザで
GP250マシンのRD56(1965年)など、歴代のヤマハレーシングマシンがぎっしり。ヤマハコミュニケーションプラザで