琵琶湖を一望する国宝・彦根城へ行く
滋賀県彦根市にある彦根城(ひこねじょう)は、姫路城(兵庫県)、松本城(長野県)、松江城(島根県)、そして犬山城(愛知県)と共に天守が国宝に指定された国宝5城のうちの一つ。城自体も美しいですが、天守から一望できる青く広がる琵琶湖のシーンが絶景だし、その湖畔に続くさざなみ街道を走れるのもライダーとしては魅力です。琵琶湖湖畔にある「あのベンチ」や、彦根城のゆるキャラ「ひこにゃん」を探しに行くのも楽しみ。滋賀県といっても彦根城は意外と近いし、ワインディングロードが楽しい鞍掛峠を通って行くルートもあるので、日帰りツーリングの目的地としておすすめです。
名古屋からなら、名古屋ICから東名高速道路経由で名神高速道路に進み、彦根ICで降りれば彦根城はすぐそこ。1時間30分ほどで到着してしまうので、今回はあえて名神高速の養老SAのスマートICから下道に降り、R365経由でR306に入って、鞍掛峠を抜けるコースでアクセス。彦根城に到着したら、バイクを京橋口駐車場か、二の丸駐車場、桜場駐車場に停め、まずは彦根城を観光。そのあと、夢京橋キャッスルロードで昼食など。最後に「あのベンチ」にもよって、帰りは彦根ICから高速道路でリターン。往復約230kmのコース。
鞍掛峠を抜けて彦根城へ
名神高速道路の彦根ICまで一気に走ると、思った以上に早く彦根城に着いてしまいます。そこで、鈴鹿山脈の鞍掛峠(くらかけとうげ)を抜けて滋賀県に至るR306を使うコースがライダーにはおすすめ。これからの時期、新緑の中に続く10kmほどの峠越えワインディングロードが楽しめます。なお、鞍掛峠は、12月中旬頃から3月中旬頃まで冬季通行止期間があることと、災害で通行止も多いので事前にチェックを。鞍掛峠へは途中まで高速道路を使ってもいいし、ずっと下道だけで行っても比較的スムーズに行けます。
バイクを停めたらさっそく天守へ
彦根城に到着したら、バイクは城の外にある京橋口駐車場に停めます。城内の二の丸駐車場や桜場駐車場でもOK。駐輪料はどこも1日300円です。京橋を渡り、大手門橋も渡って券売所で入城券(800円)を購入。ちなみにこの入城券で城の北側に広がる玄宮園(げんきゅうえん)にも入れますが、ツーリング途中では玄宮園までのんびり観光している暇はないかも知れません。そして天秤櫓(てんびんやぐら)、太鼓門櫓(たいこもんやぐら)を潜るといよいよ天守。思ったり小振りですが、凝った作りの外観で華麗な印象です。
国宝、彦根城に登る
3階3重の屋根の天守はもちろんコンクリート造りなどではなく、歴史を感じさせる木造。靴をビニール袋に入れて天守に入ると、いきなり斜度62度の階段を登ることになります。危険なくらい急傾斜ですが、敵を上から突き落とせるようになっているこの階段こそ本物の証。前の人のお尻を見上げながら登っていくと、やがて天守の窓から琵琶湖が見えるようになってきます。標高130mほどの山の上に建つ天守から眺めると、遮るものなく琵琶湖が一望できて、これは絶景。混んでいるとあまり長居はできませんが、国宝5城のひとつ、彦根城は一度は登っておきたいところです。
ひこにゃんに近江牛、そしてあのベンチも
天守を降りたら、ひこにゃんの実写パネルと一緒にパシャ! ちなみに毎日13:30から30分間、天守前に本物のひこにゃんが登場します。
昼食なら、城の南西にある江戸時代の町並みを再現した夢京橋キャッスルロードへ。近江牛(おうみぎゅう)のしゃぶ肉をうどんにのせ、その上から赤味噌で調味しただし汁をかける「赤鬼うどん二代目」などがご当地らしくて人気です。近江牛も美味いし、出汁もうどんもイケる味。
再びバイクに乗ったら、彦根城から8.3kmほど走ったところにある湖畔の「あのベンチ」にも行って記念写真。ここは2018年ぐらいにSNSに投稿されたのをきっかけに、ライダーの間でも話題になっている琵琶湖の隠れたインスタ映えスポットです。周囲は民家が並ぶ静かな場所なので、訪れる時はうるさくしないように気を付けてどうぞ。