EVENT REPORT
中部地区の様々なイベントをレポート


トヨモーター展 メイド・イン・刈谷のオートバイ物語

2018年7月22日 更新


かつて地元・刈谷にあったオートバイメーカーを知っていますか? 2018.7/21(土)〜9/2(日)開催

(株)トヨモータースのブランド、「トヨモーター」がロビーの1台を含め計8台展示
(株)トヨモータースのブランド、「トヨモーター」がロビーの1台を含め計8台展示

7/21(土)、愛知県刈谷市の刈谷市美術館で「トヨモーター展 メイド・イン・刈谷のオートバイ物語」が始まりました。これは、戦後間もない頃、刈谷駅のすぐそばで誕生したオートバイメーカー・(株)トヨモータースの軌跡を、貴重な実車、設計図、パンフレット、写真などで紹介する展示会。1949(昭和24)年に設立されたトヨモータースは、自転車に取り付ける補助エンジンで成功し、全国にその名が知られましたが、残念ながら10年ほどで淘汰、消滅・・・。いまでは知らない人がほとんどになってしまっています。今回のトヨモーター展は、そんな刈谷のオートバイメーカーについて興味深くチェックできる滅多にない機会。地元ライダーのあなたもぜひ! 9/2(日)まで開催。入場無料、月曜休館。


自転車に取り付けられたトヨモーターED型(1952年)
自転車に取り付けられたトヨモーターED型(1952年)

美術館でオートバイの展示会

刈谷市美術館に入ると、まずはロビーにトヨモーターED型(60cc)がきれいにレストアされて展示。といっても、ピカピカではなく使い込まれたレトロな味が残されています。ライダーならアンティークなその造形美に「アート」を感じますが、一般的には美術館でなぜバイクの展示を? という疑問も・・・。担当学芸員の神谷さんによると、もともと刈谷市美術館は他の美術館との差別化を図るため、ファインアートだけではなく例えば、絵本や雑誌のイラストレーションだとか、アニメーションだとか、広く文化的なアイテムも展示するようにしているとか。ということで、地元・刈谷で生み出されたトヨモーターの展示はまさに刈谷市美術館にぴったりの企画。

10年の間に40種を超えるトヨモーターが作られた
10年の間に40種を超えるトヨモーターが作られた

1階正面の展示室に足を踏み入れると・・・

そこがトヨモーターのコーナー。貴重なトヨモーターの実車が7台展示されていました。ほとんどの展示車のオーナーであり、企画協力の名古屋郷土二輪館の館長・冨成さんに特別に解説してもらいながら、じっくりとトヨモーターを観察。トヨモーターのエンジンキットを購入して自転車に取り付け、さらに荷車を横に取り付けてサイドカーにして畳を運んだとか、当時の実際の使われ方などを教えてもらいながら、一台一台興味深く見て回れました。また、解説パネルを順に見ていくと、トヨモーターのことが少しずつ理解できてくるので、ここはひとつ、夏休みの自由研究の気持ちでじっくりと読み込むのがオススメ。トヨモーターの始動手順を解説した映像が見られる壁のモニターも要チェックです。

壁のモニターでトヨモーターの始動手順を学ぶ
壁のモニターでトヨモーターの始動手順を学ぶ

中京地区はオートバイメーカーがひしめくバイク王国だった

初日の取材日には朝から何人かのライダーもバイクに乗って来館。刈谷市の40代のライダーは、トヨモーターのことはまったく知らなかったそうですが、74才でいまだ現役ライダーという来館者は、かろうじて記憶にあるとか。実は中京地区はバイク黎明期(れいめいき)に70社余りのオートバイメーカーが存在していて、トヨモータースもその中のひとつだったのですが、そういった郷土のバイク史を知っているというのもベテランライダーのようで憧れます。正面の展示室を出ると、さらに1階フロアにトヨモーター以外の郷土の旧車の展示が・・・。キャブトンやオリンパス、ホダカなどの実車が合計20台、どれも滅多に見られない貴重なものばかりでした。

担当学芸員の神谷さんも1000ccバイクに乗るライダー。当然、バイク好き
担当学芸員の神谷さんも1000ccバイクに乗るライダー。当然、バイク好き
長年をかけてトヨモーターや中京地区のオートバイを発掘、研究している冨成さん
長年をかけてトヨモーターや中京地区のオートバイを発掘、研究している冨成さん
美術館に隣接する茶室では会期中、トヨモ饅頭と抹茶がいただける(300円)
美術館に隣接する茶室では会期中、トヨモ饅頭と抹茶がいただける(300円)

トヨモーター以外の郷土の旧車も必見
トヨモーター以外の郷土の旧車も必見

普段は阿久比町にある私設の名古屋郷土二輪館に保管されているトヨモーターですが、毎年夏はグリップが溶けるほどの暑さで大変だとか。「でも今夏は冷房の効いた快適な展示室でたくさんの人たちに見てもらえて、この子たちも喜んでいると思います」と、目を細める冨成さん。会期中には、そんな冨成さんによるトヨモーターや中京地区のオートバイ史についての講演会や、担当学芸員によるギャラリートークも行われます。そして「バイクの日」の8月19日にはトヨモーターのデモ走行と記念撮影も開催予定。会期中のイベント等、詳しい案内はリンク先の刈谷市美術館のサイトを見て下さい。


  • 会場/刈谷市美術館1階展示室、ロビー(愛知県刈谷市)
  • 主催/刈谷市美術館
  • 後援/愛知県教育委員会
  • 企画協力/名古屋郷土二輪館
  • 協力/豊田通商株式会社、愛知トヨタ自動車株式会社
  • 入場料/無料
  • 休館日/月曜日
  • お問い合せ先/刈谷市美術館(愛知県刈谷市 TEL0566-23-1636)