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KAWASAKI エリミネーター900

2020年7月1日 更新


並列4気筒エンジンで造られたジャパニーズアメリカン

既存のアメリカンスタイルバイクとは一線を画す、加速重視のジャパニーズアメリカン
既存のアメリカンスタイルバイクとは一線を画す、加速重視のジャパニーズアメリカン

エリミネーター900

・水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒・排気量908cc・最高出力115ps/9,500rpm・最大トルク8.7kg-m/8,500rpm・車重238kg・1985年モデル輸出車


水冷並列4気筒908ccエンジン搭載
水冷並列4気筒908ccエンジン搭載

ドラッグレーサーがコンセプト

1985年に輸出車として登場したエリミネーター900は、前年に発売された当時世界最速バイクであるGPZ900Rの並列4気筒エンジンを搭載したアメリカンスタイルバイク。その長くて低いフォルムは、1/4マイルの加速を競うドラッグレーサーをコンセプトにしたもので、いままでのアメリカンスタイルとは一線を画すものでした。コーナリングなどは無視し、ひたすら直線を加速していくという、いかにも「男カワサキ」らしい割り切り方。これがのちに続くエリミネーターシリーズの旗艦でしたが、人気はイマイチで、わずか2年ほどで販売終了となってしまいました。

シャフトドライブ駆動でダッシュする
シャフトドライブ駆動でダッシュする

日本車らしい並列4気筒で勝負

当時、アメリカンスタイルというとハーレーのみが本物であって、日本のメーカーがいかに優秀なアメリカンスタイルバイクを投入しても本物では無いという印象を持たれがちでした。そんな中で登場したエリミネーター900は、日本車らしい並列4気筒エンジンでオリジナルなロー&ロングスタイルを体現。加速力にこだわり、ハーレーにコンプレックスを感じることなく、「これがジャパニーズアメリカンだ」、と自信を持って言える1台でした。ただ、前年に超強力なライバル、VMAXが登場していたのがまずかったです。

ひと目でエリミネーターと分かるこのフォルム
ひと目でエリミネーターと分かるこのフォルム

同じ輸出車のVMAXに軍配が・・・

VMAXも同じくドラッグレーサーをコンセプトにしたアメリカンスタイルバイクでしたが、エリミネーター900より排気量が大きく、最高出力も上。そしてV4エンジンというのもソソられたし、怒涛の加速感を味わえるVブーストシステムも魅力的でした。要するに、圧倒的人気を獲得し、その後ロングセラーを続けたVMAXの陰に隠れてしまったのがエリミネーター900の敗因。エリミネーター900も、発進加速ではGPZ900Rを上回るほどのタイムを叩き出し、加速力抜群の個性溢れるバイクだったのに、短命に終わったことは本当に残念でした。

115馬力のパワーで一直線に加速する
115馬力のパワーで一直線に加速する

使い勝手が悪かったけれど、魅力大

たしかにエリミネーター900は、ガソリンタンク容量が11Lと少なく航続距離が極端に短かいし、ノーマルマフラーでも爆音で近所に気まずいし、バンク角も浅いし、曲がらないし、と欠点も多かったですが、並列4気筒エンジンのドラッグレーサーを街なかで乗り回せると思えば、欠点以上に魅力がありました。世界最速の並列4気筒エンジンで造られたアメリカンスタイルバイクは、正直、もっと話題になって良かったはず。いまはひっそりとバイク史の中に眠る不運な1台、エリミネーター900の存在をぜひ覚えておいて下さい。