BIKE MUSEUM
歴史の中に埋もれているバイク達の博物館

NEW

ホッタサイクル

ホッタサイクル

NEW

ザ ヘッドカンパニー モーターサイクル プロダクト 

ザ ヘッドカンパニー モーターサイクル プロダクト 

NEW

中島モーター販売

中島モーター販売

NEW

四ツ葉モーターサイクル

四ツ葉モーターサイクル



YAMAHA GTS1000

2020年1月1日 更新


量産バイク世界初、フロントスイングアームサスペンションで話題に

フロントにスイングアームサスペンションを装備。フレームも独特なΩ(オメガ)形だった
フロントにスイングアームサスペンションを装備。フレームも独特なΩ(オメガ)形だった

GTS1000

・水冷4ストロークDOHC5バルブ並列4気筒エンジン・排気量1,002cc・最高出力100.6ps/9,000rpm・最大トルク10.8kg-m/6,500rpm・車重246kg・1993年モデル輸出車


FZR1000のジェネシスエンジンがベース
FZR1000のジェネシスエンジンがベース

斬新なフロントサスペンション機構

1993年に発売されたヤマハの輸出車「GTS1000」は、ツアラーとして高い評価を受けたFJ1200の後継機として開発されたモデル。FZR1000の5バルブ1000ccエンジンをフューエルインジェクション化して搭載し、そして、フロントサスペンションがテレスコピック式(いわゆる通常のフロントフォーク)ではなく、片持ちのスイングアーム式になっていたのが最大の特徴でした。量産バイク世界初というこのサスペンションで話題になったGTS1000ですが、日本市場には逆輸入車というカタチでわずかに販売されただけなので、実車を見たライダーは少ないはず。

ハンドルの切れ角も十分あった構造
ハンドルの切れ角も十分あった構造

残念ながらヒットせずに生産終了

スイングアームサスペンションのメリットは、通常のフロントフォークのようにブレーキング時にノーズダイブして前のめりにならないという点。ブレーキをかけても、アクセルを開けても挙動変化が少なく、キャスター角も一定のまま安定した姿勢で走り続けられるわけです。また、通常のフロントフォークが無いことで見た目が未来的というか、個性際立つスタイルになっていた点も魅力。ただ、新機構満載で車体が重くなり、取り扱いにもクセが多く、さらに高額ということもあってか、販売数が伸びないまま1999年に生産終了してしまいました。

未来的なフォルムはいまでも新鮮
未来的なフォルムはいまでも新鮮

ノーズダイブしないのはメリットか、どうか

2001年にはFJ1200の真の後継機というべきFJR1300が発売され、この通常のフロントフォークのツアラーが大ヒット。結局、フロントスイングアームサスペンションの流れはGTS1000の一代で途切れてしまったわけです。ちなみに当時は、ノーズダイブは「邪魔な動き」とされていましたが、いまではキャスター角やホイールベースを変化させて曲がりやすくし、さらにタイヤの面圧を感じるためにもノーズダイブは「必要な動き」という考え方に・・・。ということで、ノーズダイブしないことが逆にGTS1000の一番の問題点だったのかも知れません。

キャスター角を変えずにコーナーに進入
キャスター角を変えずにコーナーに進入

不思議な乗り味が楽しめた

GTS1000の乗り味は、腰高でタイヤの接地感も薄く、クセのあるモノでしたが、二人乗りでも一人乗りと変わらないハイペースで走れたし、ノーズダイブしない不思議な感覚がけっこう面白くもありました。たしかに現在ではテレスコピック式フロントフォークの方が優秀とされていますが、今後もその考えが続くとは限りません。いつの日かバイクから通常のフロントフォークが消え、GTS1000のようなフロントスイングアームサスペンションを持ったバイクが街を走り回る時代が来るかも・・・。その時こそ、このGTS1000が時代の先駆けのモデルだったと語られることでしょう。